殿下が恋をしたいと言うのでさせてみる事にしました。婚約者候補からは外れますね
また王子がリーナを見てる。

 仕方がない……クリームを親指で取って舐めた。

 リーナは普通にありがとう。と礼を言った。

 王子がすごい目で睨んできた。

 ザマみろ! リーナを悲しませるからだ!

 なんなんだよ、あのクソ王子!


 気がつくといつでもどこでも見てやがる、ストーカーじゃないか! 気持ち悪い。

 ランチだの、エスコートだの、デビューの祝い? 自分が何をしたか分かってるのか?


 ほら!お前のせいでリーナが嫌がらせを受けている。リーナは僕にも言ってこない、何があったか聞くと何が?と惚けるが、教科書…何冊買ってるんだよ…!


 クソ王子がリーナの変化に気が付いたらしい。お前がリーナに付き纏うからこんなことになったんだろうが!
 僕だけでは調査は行き詰まってしまったから、仕方なしに協力体制を取った。


 クソ王子が調査に入る前に、頭を下げて来た。


『カテリーナが好きなんだ。私はそう言った感情に疎い……愚かな自分を悔やんでいる、これから信頼を取り戻せるように努力する』

 驚いた。もっとクソかと思ったら、意外と真面目だったから……だから僕は言った。


『僕よりリーナを大事にしてくれる人じゃないと嫌だ。僕の家族を悲しませる事は、例え貴方であろうと許さない!』

『君に誓うよ。カテリーナが、私を選んでくれたなら絶対裏切らない。何かあったら私を好きにして良い』

 そんな事を言われたからには、後はリーナに任せよう。リーナが誰を選んでも僕とリーナには、切っても切れない家族の縁で繋がっているから。血より濃いものってあるから。



 リーナは無自覚で変な男ばかり寄せ付ける。ストーカーに、ロリコンに、あの執事に至っては、よくわからない存在……


 男の趣味は最悪だ……



 ……リーナが幸せならそれで良い。


 


 
< 112 / 123 >

この作品をシェア

pagetop