殿下が恋をしたいと言うのでさせてみる事にしました。婚約者候補からは外れますね

 カテリーナは申し訳ないと謝っていたが、マドレーヌはもう大丈夫よ。と言ってカテリーナにハグした。


 羨ましい……


 安心したのか、マドレーヌの腕の中で涙をポロリと落とした。私の腕の中ならよかったのに……ただ見ているだけだった。


 嫌われたくない。


 マドレーヌは悪いのは殿下ですからね……って優しくカテリーナに言いますが、その通りなんですよね。


 その後授業は放っておいて、お茶を飲む事にした。ブラッドがうまく説明してくれただろう、イケメンのくせに気がきく奴だ。

 皆さんに迷惑をかけたくなくて一人でいましたが……結局迷惑を掛けてしまう羽目になりましたけど。しゅんとするカテリーナは庇護欲をそそるが、自分でケリをつけようとしていた事を説明して来た。自分の口で言いたかった。と文句を言われてしまった。


 五人の上級生に立ち向かおうとしていた勇敢なところもあるんだ……もっと好きになりました。


 私の長椅子の隣に腰をかけさせていたので、ついカテリーナの頭に手が伸び、頭を撫でてしまった。

 断りも入れずに触れてしまってすみません。


 サラサラの髪の毛が撫でいて、心地が良い。そのまま頬に手を当てたいと邪な気持ちが……


 いかん!


 すると嫌な顔をせずに、慰めてくださっているのですか? とキョトンとした顔を向けられ、可愛すぎて抱きしめようとしたら、マドレーヌに咳払いをされた。


 止めてくれてありがとう、マドレーヌ。二人きりだと何をしていたか、分からないぞ!
 心臓がばくばくと煩く感じた。

 セーフ……
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