病の君へ

久しぶり

「久しぶり」

「え、空……?」

俺は実香の夢に行くことが出来た。

毎日寝ながら泣いているのに、涙を拭いてあげることが出来ない。

その悔しさを味わってもう1ヶ月。

我慢できなくなって実香の頭を撫でようとすると、脳に吸い込まれた。

目を開けると、そこは実香の夢の中の世界だった。

奇跡だと思った。

辺り一面真っ暗で、でも実香の所だけぼんやり白くて。
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