真実の愛〜真逆の二人〜

第九章 退学

　昨日蓮君がいなくなってしまった。私はいなくなってしまった後、すぐ寝た。疲れたから。そして今日、私はある事を決断した。
七海学園高校を、退学する。蓮君に会うために、私は、パティシエになろうと決意した。パティシエの専門学校に行きたいから。蓮君の隣が似合う女の子になる為に。
そして今、学園長の部屋に立っている。とてもドキドキしている。深呼吸だ。こういう時、蓮君なら、なんて言うのだろう。「頑張って」かな、「お前しかいない」かなそう考えながら、思い切ってドアノブをひく。
「失礼します！中西　笑菜です！」
そう言うと、学園長が出てくる。
「ああ。あなたね。パートナーは、用意したわよ。大倉優希・・」
「退学します！」
「え？」
学園長の話をさえぎり、退学を伝えた。学園長は、唖然としている。
「あなた、それでいいの？」
「はい！私は、蓮君と出会ってパティシエになる事を決意しました。だから、退学させていただきます！」
思い切って言う。
「分かったわ。あなたの退学を許可します。」
「っ！ありがとうございます！じゃあさようなら。」
一様、退学の許可はもらったけれど‥でもっ。
今思い返してみると、面接も頑張ったし、いいパートナーに出会えたのも七海学園高校のおかげだな。でも、自分の決意だから、堂々と家に帰ろう。そう思った。そして私は、荷物を持って七海学園高校を後にした。