サキュバスの年の差@純愛物語 イリスとシオン・魔法の恋の行方・シリーズ8
「何なのよぉ、まったく」
からみついた茎や葉を、ちぎるように取ると、
白の粘液がしみだしてべたべたとくっついてくる。

畑の脇道に、やっと出られた時は、べとべとの泥だらけで、相当にへたばっていた。

脇道を進むと、目印の岩が見えて、なんとか神殿の玄関にたどりついた。

「開けてぇ・・・」
そばかすの少年が、前のようにわずかに扉を開けた。
イリスの顔を見ると、ぎょっとしたような顔をした。

「お水・・ちょうだい・・」
イリスは、なんとか声を出した。

「井戸はその裏にありますが、
シオン様の許可を」
少年は顔をゆがめて、すぐに扉を閉めた。

イリスは喉が渇いていたので、
そのまま裏の井戸に向かった。

なんか、腕と顔と足がかゆい・・
水をくんで、喉を潤すと井戸端に座り込み、
それから、顔や腕にくっついた葉っぱを、はがしはじめた。

なんだろう、ヒリヒリするけど・・
イリスは、自分が来た畑のほうを見た。
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