遠くから眺めるだけだった推しが溺愛してくるのですが、これは夢ですか?
俺は、ずっと莉音ばっかり見てたんだから気づかないわけないじゃん。


「今日の修学旅行の話し合いの時も悠祐の頭撫でてたし」


華奢な莉音の体がわずかに跳ね上がる。


「男に軽々しくあんなことしたらダメだよ」


黒い感情が全身をかけめぐる。



「……クッソ妬いた」



ああ。これが俺の本心か。


自分の好きなものは誰にも触れさせたくない。


それを言い換えるなら……。




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