ずるいです、先輩
「いいなぁ、遥陽は。会長とずっと一緒で」
「私はただ副会長の仕事してるだけだし」
……なんて、半分本当で半分嘘。
もちろん最初はただ生徒会のメンバーとして学校に貢献したくて副会長に立候補した。
まさか会長がこんなにも人気な先輩だとは知らなかった。
副会長になってから、いつからか、私と先輩二人だけの時間が始まっていって。
今では私もあの時間が楽しみで、先輩のあんな顔は私だけが見ていたくて……きっと、彼に惹かれてる。
私も愛佳や周りの女の子たちとそんなに変わらない。
「あたしなら絶対恋しちゃうけどなぁ。会長、彼女いないっぽいし」
「……へぇ」