死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
帰ると、お兄ちゃんがお兄ちゃんの部屋から飛び出してきた。


「どう!?だった!?夏菜ー」

なぜか途切れ途切れな兄。



「ん!楽しかったよ」


私は普通に答える。ロボットのこととか、色々あったけどなんだか楽しかった。


「そうかー!告白された?」


「ち、ちがうよ!!」


「よかった。久しぶりに見たわ」



「?なにが?」



「夏菜が楽しんでるとこ。よかった。ほんとに」



お兄ちゃんは安心したように胸をなでおろす。



「いつもどんな顔してるんよ私」



冗談交じりで笑いながら言ったのに、お兄ちゃんは冗談もないように、真顔で言った。


「辛そうでブサイク」


「ちょっと!?ブサイクは余計」


「なんか疲れてそうな顔。よかった。美人になった」


「…そっか」


辛かったんだ。それを実感する。

ありがとう。みんなに感謝する。



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