死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。


「夏菜さん」


急に、無表情になる。


「ん?」


「忘れないでくださいね。」


「忘れる…?」


「夏菜さんは忘れっぽい人だから」


「ちょっと!?私のことさっきからバカにし過ぎじゃない?」

私は冗談交じりに少し頬を膨らませ怒る。


「ふふっ」

爽玖くんが小さく笑う。
とても大切に感じた。




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