この感情が好きに変わるまで
私はニコッと微笑んだ。
「わー、美味しそう!いただきまーす!」
「どうぞ」
目の前に座ったのは私と同室の上桐理久。
「美味っ!!」
「よかった」
私のパートナーとして卒業までの3年間、同じ部屋で過ごす。
「ごちそうさまでした」
綺麗に平らげて手を合わせる上桐。
私もちょうど食べ終わったので食器を片付ける。
「そういえば今日ってペアの課題とかあったっけ?」
「嫌、確かなかったはずだよ」
「ありがとう」
じゃあ今日の帰りどこかみっちゃんと出かけようかな。
みっちゃんというのは私の友達の相澤密。
いつも一緒にいる大の仲良し。
「じゃあまた学校でねー」
洗い物が終わると上桐は私より早めに学校へ。
私はメイクをする。
「おー、じゃっ学校で」
「うん」
上桐はそう言うと自分の部屋から鞄を持って学校へと向かった。
「私も早くメイクして行かなきゃね!」
私がメイクをするのは1つ理由がある。
それは…。
好きな人に見てもらうため。
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