「役立たず聖女」だからと捨てられた私を拾って溺愛し大切にしてくれたのは、大国の冷酷非情な竜帝でした~真の聖女の加護の力が失われたと気がついても手遅れですし、助けるつもりはありません~
 見上げると、天井も高い。等間隔に高窓があり、そこから月が見える。

 左手の壁際には絵画が等間隔に飾られているし、右手には像やオブジェが等間隔に並んでいる。

 見慣れたアロイージ王国の宮殿もけっして小さくも貧相でもなかった。だけど、ここは比べものにならないくらい広大で立派だわ。

 なにより、歴史を感じさせる。

 なにせバリオーニ帝国の方が、アロイージ王国よりずっとずっと歴史が古いのだから当然よね。

 カストは、なんの迷いもなくどんどん奥へと歩いて行く。
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