世界で一番いい女



 戸亀(とがめ)羽生(わう)


 超正確マッチングシステム、デステニーで選ばれた俺の運命の相手。


 入試でクソみてぇな点をとって俺の足を引っ張るわ、ぜんぜん俺の好みじゃないちんちくりんだわ。


 最初の印象は、正直言って最悪だった。


 インチキシステムの開発なんて、世界の大企業様も大したことねーんだなってがっかりした。


 俺は勝ち組になるためにこの学園に来たのにって。


 だけど、一緒にいたらどんどん成長していったっつーか。


 意外と根はポジティブなやつだったつーか。


『この学校で楽しく過ごす努力をしてみない……?』


 トップの背中どころか、影すらも見えねー順位で萎えてた1年の2学期。


 俺に前向きな提案をする羽生に、面食らった。


岩清水(いわしみず)くんが嫌でも私は頑張ってみる!』


 120組中54位。


 追い上げたと言えど、それでもトップには届かねーって、転科を考えた1年の3学期。


 元カノと会ってる前で”ギリギリまで頑張る”って堂々と言い切った根性に。


 やっぱりこいつ、おもしれーなって思った。


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