無茶は承知で、今夜あなたに突撃します
本当は今日の装いはすべて志賀さんのためだ。
でも、何日も前から準備していて、今日が勝負の日だと決めていたなんて、口が裂けても言えない。言えば絶対に気味悪がられる。
「で、どこに行く?」
「志賀さんさえよければなんですが、駅の反対側に燻製バルのお店があるんですけど、いかかでしょう?」
お店は事前に候補をいくつかピックアップしておいた。その中の大本命が、今提案した燻製バルだ。
「チーズの燻製はもちろんのこと、ソーセージやうずらたまご、明太子なんかもあるんですよ」
「へぇ、そんな店よく知ってるな」
「実は以前、佐夜子さんに連れて行ってもらったんです」
佐夜子さんもそのバルを訪れるのは初めてだったみたいだが、外観がオシャレだったのもあって、ふたりでふらりと入ってみたのだ。
燻製の種類も、彼女の好きなワインのメニューも豊富で、ふたりとも大満足だったのを覚えている。
志賀さんとオフィスをあとにし、目当てのお店まで連れ立って歩いた。
このシチュエーションだけでどんどん緊張が増してくる。
「志賀さんはハイボールですよね!」
店内のテーブル席に案内され、メニューを眺める志賀さんの正面から声をかければ、彼はフフッと小さく笑った。
「あ、違いましたか? 忘年会のときにハイボールしか飲んでいなかった印象なんですけど……」
「いや、当たってる。神野さんはなに飲む?」
「えっと……私も同じでいいです!」
でも、何日も前から準備していて、今日が勝負の日だと決めていたなんて、口が裂けても言えない。言えば絶対に気味悪がられる。
「で、どこに行く?」
「志賀さんさえよければなんですが、駅の反対側に燻製バルのお店があるんですけど、いかかでしょう?」
お店は事前に候補をいくつかピックアップしておいた。その中の大本命が、今提案した燻製バルだ。
「チーズの燻製はもちろんのこと、ソーセージやうずらたまご、明太子なんかもあるんですよ」
「へぇ、そんな店よく知ってるな」
「実は以前、佐夜子さんに連れて行ってもらったんです」
佐夜子さんもそのバルを訪れるのは初めてだったみたいだが、外観がオシャレだったのもあって、ふたりでふらりと入ってみたのだ。
燻製の種類も、彼女の好きなワインのメニューも豊富で、ふたりとも大満足だったのを覚えている。
志賀さんとオフィスをあとにし、目当てのお店まで連れ立って歩いた。
このシチュエーションだけでどんどん緊張が増してくる。
「志賀さんはハイボールですよね!」
店内のテーブル席に案内され、メニューを眺める志賀さんの正面から声をかければ、彼はフフッと小さく笑った。
「あ、違いましたか? 忘年会のときにハイボールしか飲んでいなかった印象なんですけど……」
「いや、当たってる。神野さんはなに飲む?」
「えっと……私も同じでいいです!」