無茶は承知で、今夜あなたに突撃します
***
風は微風。波立つ海面がキラキラと輝いている。
そんな中、サーフボードを抱えた男たちが次々に海へと入っていく。
俺も幾度となく波に乗り、今日はあまり天候のコンディションが良くないなと感じて浜辺に上がった。
「聖、こっちこっち~」
声がするほうへ視線を向けると、サーフィン仲間の充が見知らぬ女の子ふたりと座り込んで話していた。
俺は充に片手を上げつつ、嫌な予感がして小さく溜め息を漏らす。
すでに着替え終わっているところを見ると、充はもう海に入る気はないらしい。
サーフィンをしに来たんだろ。ナンパなんかするなよ。
もしかしたら逆ナンされたのかもしれないが、どちらにしろ俺を巻き込まないでもらいたい。
そんな気持ちを抱きながら、充のもとへ向かった。
「こんにちは。やだ、すっごくイケメン!」
女の子たちはふたりとも肌が小麦色で、派手な化粧とネイルが目立つギャルだった。
俺は興味がないので「どうも」と愛想笑いを返しておいたが、充は完全に鼻の下を伸ばしている。
突っ立っていないでとりあえず座れと言われ、仕方なく充の隣に腰を下ろした。
「やっぱりサーファーってカッコいいよね。この髪色もオシャレ!」
「あはは。ありがと」
気安く話しかけてくる女の子たちを適当にあしらう。
一年くらい前、美容師の友達に洒落た髪色にしたいと相談したら、この色にしてみたらどうかと勧められたのが今のカラーだ。
さすがにチャラすぎないかと思うくらい明るかったけれど、友達の見立て通り俺の容姿には似合っている。
そういえば知鶴さんもミルクティーみたいで綺麗だと褒めてくれていた。
志賀さんという恋人ができたからか、彼女の顔はしばらく見ていないけれど元気にしているだろうか。
風は微風。波立つ海面がキラキラと輝いている。
そんな中、サーフボードを抱えた男たちが次々に海へと入っていく。
俺も幾度となく波に乗り、今日はあまり天候のコンディションが良くないなと感じて浜辺に上がった。
「聖、こっちこっち~」
声がするほうへ視線を向けると、サーフィン仲間の充が見知らぬ女の子ふたりと座り込んで話していた。
俺は充に片手を上げつつ、嫌な予感がして小さく溜め息を漏らす。
すでに着替え終わっているところを見ると、充はもう海に入る気はないらしい。
サーフィンをしに来たんだろ。ナンパなんかするなよ。
もしかしたら逆ナンされたのかもしれないが、どちらにしろ俺を巻き込まないでもらいたい。
そんな気持ちを抱きながら、充のもとへ向かった。
「こんにちは。やだ、すっごくイケメン!」
女の子たちはふたりとも肌が小麦色で、派手な化粧とネイルが目立つギャルだった。
俺は興味がないので「どうも」と愛想笑いを返しておいたが、充は完全に鼻の下を伸ばしている。
突っ立っていないでとりあえず座れと言われ、仕方なく充の隣に腰を下ろした。
「やっぱりサーファーってカッコいいよね。この髪色もオシャレ!」
「あはは。ありがと」
気安く話しかけてくる女の子たちを適当にあしらう。
一年くらい前、美容師の友達に洒落た髪色にしたいと相談したら、この色にしてみたらどうかと勧められたのが今のカラーだ。
さすがにチャラすぎないかと思うくらい明るかったけれど、友達の見立て通り俺の容姿には似合っている。
そういえば知鶴さんもミルクティーみたいで綺麗だと褒めてくれていた。
志賀さんという恋人ができたからか、彼女の顔はしばらく見ていないけれど元気にしているだろうか。