私の気持ちを思い知れ

今俺が話しかけてほしいのは、やっぱりあの子だ。

新入生だから気になっているのか?

だとしたら俺は、かなりの女好きだな…。

それでもいい。
俺の奥に隠れた、曇った心が少しでも晴れるなら。



「あ…」

今日一日を終え、下校をしているとまたあの女の子を見つけた。

話しかけてみたい。

でも俺から軽く話しかけるのは、なんか性に合わない。


…なんて思っていると、前を歩いていた彼女と目が合ってしまった。

やば。なんか俺、あの子をストーキングしてるみたい。

確かに彼女の事が気になって、いつもと違う帰り道を歩いているが…。

ってそんなことは今、どうでもいい。

目が合ったこの気まずさをどうにかしなきゃ。


「あ。君。
この間の…。
偶然だね。また出会った。
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