乳がん一年生
1年前から変わってしまったことといえば、疲れやすくなったことでしょうか。
無理が効かなくなったというか、頑張りすぎるとふらふらになります……。
翌日に堪えるので、就寝時間も早くなりました。
また、手術した右側の傷跡も時々痛かったりするので、右腕で重いドアを開けたりするのが少し辛いこともあったりします。
このあたりはこれからも上手に付き合っていかないといけないので、とにかく無理はせずに頑張っていきたいと思っています。

しかし、ホルモン治療が始まった当初に見られていたホットフラッシュかなと思われる急な体温上昇や、起床時や同じ姿勢を長時間続けていたときに起こっていた手足のこわばりなどは、ホルモン剤服薬から2~3ヶ月くらいでだいぶ治まってくれています。
個人差があることなので一概には言えませんが、年齢的にも女性ホルモンが減少してくる年代だったので、もしかしたら体が慣れるのが早かったのかも知れないなと勝手に思っています。
これからも、医者からはサプリメントは禁止されているものの大豆製品を摂取することに関しては問題ないと言われているので、以前よりは意識して納豆やお味噌汁などを普段の食事に取り入れてみたり、YouTubeのおうちトレーニングを視聴して体を動かしてみたりと、体を労わることも無理せず続けていきたいなと思っています。

費用の面に関しては、もちろん予定外の出費だったので大変ではありましたが、ちょっと前までは保険適用外だった治療が保険適用で受けられたりしたので、そういった点ではラッキーだったのかなとポジティブに捉えています。
がん保険には加入していなかったけれど、医療保険で入院時の費用はカバーできたし、本格的にお金がかかる前に健康保険の限度額認定証も取り寄せていたので、毎月の上限額以上の支払いが発生することもなく予算も前もってある程度把握することもでき、安心して治療に望むことができました。
何せ、職場のサポートが受けられたことが一番大きかったかも知れません。
病気休暇と有休休暇、時短勤務といった権利を、私の不利益にならないように組み立てて提案してくれた上司の方々。そして、休みの間のサポートをしてくれた同僚たちには本当に感謝しています。
おかげでこの1年、大きな減給もなくお給料をいただけて、治療と仕事の両立もさせてもらうことができました。
今度、職場の人に何かあったときは私が助けることで恩返しできればなと思っています。

そして、おそらく一番迷惑をかけてしまった家族に対しても、本当に感謝でいっぱいです。
病院の送迎だったり、食事にしても「食べられるときに食べたいものを」と私の好きなものをたくさん作ってくれたり、色々と支えてもらったなあと感じています。
将来やってくるであろう両親の介護のときには、私がしてもらったことを少しでも返せるような娘でいたいです。
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