俺様弁護士は激愛を貫きとおす
 藤井はわくわくした顔を隠しもしていなかった。素直なところは可愛らしい後輩だ。

 お店では、カウンターでなくテーブル席への案内を城ヶ崎が頼むと三人でいいんですか?と思うような個室にご案内される。

 優羽には分かる。
 城ヶ崎は終始ご機嫌だ。

「驚いちゃったわ。昂希くん、何も言わないから」
「優羽の会社で案件が上がっているのは知っていたけど、確実にアサインされるとは限らなかったからな。まあ、俺の得意分野だからその可能性は高いとは思っていたけれど。大きな案件だから、任されて俺も嬉しい」

 お任せのランチコースを少し早めに提供してもらうよう城ヶ崎はお店に依頼し、店員さんも快く引き受けてくれた。
 優羽や藤井の休憩時間にも配慮したのだろう。

「お二人は同窓会で再会されたんですよね?」
「そうだよ」
 藤井の質問にも城ヶ崎はにこやかに答えていた。

 城ヶ崎の外向けの顔は今まで優羽はあまり見たことがなかったけれど、その対応はさすがだなぁと優羽を関心させるようなものだ。
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