跡取りドクターの長い恋煩い
私たちは1本残っていたアイスワインを開けることにした。
まだまだお腹はいっぱいだけど、甘いデザートワインなら別腹だ。
ワインを飲みながら、私は持参したものを宗司くんに見せることにした。
「これね、前に宗司くんに見せたかったものなの」
「これ……」
それは私がお気に入りの写真だけを集めたアルバムだった。
そう、あの宗司くんを自室に連れ込んだ元になったもの。
「お気に入りの写真だけを入れてるの。
ほら、さっきの宗司くんのアルバムにあった写真と同じのもあるわ」
「……え? 笑美里、この写真……!」
「そうそう、あの時のよ。うちの母が撮ってたの。正直あまり覚えてないんだけどね」
それはあのミルキーチュー事件の直後のこと。
私は花嫁さんがどうしても気になって、わざわざ本人に「おめでとうございます!」と言いに行ったらしい。
花嫁さんはとても喜んでくれて『一緒に写真を撮りましょう』ということになったそうなのだ。それがこの一枚。
新婚カップルの前に立つ私と宗司くんは小さなカップルのようだ。
私は嬉しかったのだろう。満面の笑みで写っている。
宗司くんは少し照れくさそうに顔を赤くしながら、しっかり私と手を繋いでいる。
まだまだお腹はいっぱいだけど、甘いデザートワインなら別腹だ。
ワインを飲みながら、私は持参したものを宗司くんに見せることにした。
「これね、前に宗司くんに見せたかったものなの」
「これ……」
それは私がお気に入りの写真だけを集めたアルバムだった。
そう、あの宗司くんを自室に連れ込んだ元になったもの。
「お気に入りの写真だけを入れてるの。
ほら、さっきの宗司くんのアルバムにあった写真と同じのもあるわ」
「……え? 笑美里、この写真……!」
「そうそう、あの時のよ。うちの母が撮ってたの。正直あまり覚えてないんだけどね」
それはあのミルキーチュー事件の直後のこと。
私は花嫁さんがどうしても気になって、わざわざ本人に「おめでとうございます!」と言いに行ったらしい。
花嫁さんはとても喜んでくれて『一緒に写真を撮りましょう』ということになったそうなのだ。それがこの一枚。
新婚カップルの前に立つ私と宗司くんは小さなカップルのようだ。
私は嬉しかったのだろう。満面の笑みで写っている。
宗司くんは少し照れくさそうに顔を赤くしながら、しっかり私と手を繋いでいる。