跡取りドクターの長い恋煩い
 「そ、宗司くん……苦しい?」

 「……いや……大丈夫……」

 「で、でも……全然良くなさそう……。ごめんね、せ、狭いよね……」

 「違う。きついけど良すぎて耐えてる……。俺のことより笑美里、大丈夫か?」

 「ん……だいじょぶ」

 「最後まで入れるぞ……」

 「え? ……ああっ! いっ……!」

 グッと最奥まで宗司くんが入ってきた。圧迫感と痛みで何も考えられない。

 「クッ……」

 宗司くんが苦しそうに耐えている。
汗ばむ素肌が私に密着する。

 「宗司くん……好き」

 「笑美里……俺も」

 やっと一つになれた。苦しいけど、宗司くんの重みすら嬉しい。
 宗司くんが愛おしくて仕方ないとばかりにキスをくれる。

 「……動いてもいいか?」

 
 ◇◇
< 158 / 179 >

この作品をシェア

pagetop