心霊現象 研究同好会


【 桜井 健吾side 】


………

……

…


諏訪ちゃんを迎えに行くため、薄暗いトンネル内を進んでいく。

図らずとも一人検証になってしまったな。 なんてことを思いながら、少しだけ目線を横にやる。

今、視界の端に“何か”が見えたような気がしたけれど……もしかしたら幽霊さんが寄ってきたのだろうか?

もしそうならたくさん語りかけて写真も目一杯 撮りたいところだけど、今は諏訪ちゃんのことが優先だ。


暗くて足元が見えづらくて歩きにくい。

神代と如月はよくこんな場所を走ったな……と感心してしまうくらいだ。

いや、案外走り出してしまえば なんてことないのか?

と思った瞬間に何かを踏みつけ、滑って転びそうになった。

……うん、危ないから走るのはやめておこう。


アイツらは転んでも綺麗に受け身を取りそうだけど、俺は多分捻挫する。 もしくは打撲。

骨折まではしないと思うけど、それに近いくらいの怪我はするかもしれない。

ということで、安全第一にトンネルの出口を目指していくことにした。


……そういえば、諏訪ちゃんと二人きりになるのは久しぶりだな……。

俺が告白して振られた日以来、俺たちは「いつも通り」を装いながら接していた。

俺は諏訪ちゃんが一人の時には声をかけなくなったし、諏訪ちゃんも同じ。

誰かがそばに居る時だけ声をかけ、必要最低限の接触しかしてこなかった。


……前と同じように気軽に話せる関係ではなくなってしまった。

それは俺が諏訪ちゃんに告白をしたせいだ。

俺の気持ちを伝えてしまったから、諏訪ちゃんを困らせた。

「いつも通り」を壊したのは、俺なんだ。



……前と同じように笑って過ごせるなら、それでいいって思ってたんだけどな。

でも蓋を開けてみたら、「前と同じように」とはならなくて。

なんなら前以上に距離が開いてしまっている。


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