無趣味なニセモノ令嬢は、乙女な騎士の溺愛に気づかない


「あの、お2人の……」
「はい! 今日ご紹介しようと思って、内緒にしてたんです」
「レイラ様は忙しいでしょうから、お手紙読む暇もないだろうと思って」
「前の浮気者とは別れて、とても誠実な人と婚約できました」
「「全部グレッグ様のおかげです!」」


 2人はお互いの婚約者と腕を組み、本当に幸せそうに見つめ合っている。


(以前お2人が婚約者を紹介してくださった時、すごく緊張して気を使ってる雰囲気だったけど……今の方とは和やかで楽しそうだわ。素敵な人と婚約できたみたいで、良かった……!)


 それにしてもグレッグのおかげとは、どういうことだろう? 詳しく聞きたいけど今は時間がないわね。今度は私から2人をお茶に誘いましょう。カレン様とケイティ様は、いつでも私の幸せを喜んでくれるもの。もっと2人と仲良くなりたい。そんな気持ちが自分の中から出てきたことに驚いていると、グレッグが迎えにやってきた。

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