溺愛

惚れた

「はあ⁈
学校一の遊び人で泣かせた男の数は星の数。と名高いあんたが清廉潔白、文武両道の生徒会長に惚れたぁ⁉︎」

「うん。」

「はー」とため息をついた女の子は私の唯一の大親友の春宮真紀(はるみやまき)ちゃん。
そして学校一の遊び人として有名なのが私。鈴風杏里(すずかぜあんり)。遊び人って言ってもちょっとだけ彼氏を乗り換えてるだけだし。いつも大体二週間くらいで別れる。人よりも彼氏に飽きるのが早いだけだし。

「それでどういう経緯よ。」

「えっとねー。
下駄箱を開けたらいつも通りラブレターが数十枚入ってて、うわ!うざーって思って破いてゴミ箱に捨てようとしたら破れなくてどーしよーって思ってたらラブレターの中に入ってたナイフで手を切っちゃってー」

「ちょちょ待って。ストープ
ラブレターにナイフ入ってんの?」

「うん
たまに入ってるんだよねー
危ないからいつもは気をつけてるんだけど今日は眠たくてさー。まぁこれも美少女に生まれた代償だよね。」

「代償でかいな。
あんたくらいの美少女じゃその代償はまだちっちゃい方か」

「それでやべー手切ったーって思ってたらたまたま通りかかった生徒会長が保健室まで連れてってくれたの。その時ね「集会に出ない常習犯の鈴風杏里さん大丈夫ですか?」ってね名前呼ばれたの」

「へーよかったね」

「それでもう私の心臓はズキューンってなったわけじゃん。惚れちゃった」

あの時の会長のかっこよさといえばそれはもう最高だった

「告るん?」

「告る」

「生徒会長確か府内で1番難しい南野高校行くらしいよ」

えっ。今三月なんですけど。もう卒業なんですけど。同級生じゃなかったん。

「これはまぁ本気なら南野高校行くしかないね」

「だねー」

取り敢えず当たって砕けてみるかー

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