Cherry Blossoms〜白銀の女神〜
番外編一 トップシークレット
「そういえば、四月一日先生は貴重な血液型ですけど、戦場なんかに出て大丈夫なんですか?」

光の手術を終え、ホテルに戻った後、桜士はベッドの上で眠る一花を見ながら訊ねる。銃弾が飛び交い、自分が命を落とす可能性がある戦場に行くなど、普通の血液型の人間であっても危険すぎる。

「あ〜……」

桜士の問いに対し、クラウディオたちは目を逸らし、モニョモニョと口を動かす。その態度に桜士が首を傾げていると、アルオチが口を開く。

「一花、血液型を最初誤魔化してeagleのメンバーになったのよ。普通、貴重な血液型なら、危険だからpigeonの所属になるの。大量出血した時に、命が他の人より危険になるから……」

だが、一花は何故か血液型を偽ってeagleのメンバーとなった。そして、アルオチたちと共に戦場へと向かったのだ。

「戦場へ行く飛行機の中で、血液型の話になったんだ。その時、一花は「A型」と言ってたんだけど、目が泳いでいてね」
< 58 / 64 >

この作品をシェア

pagetop