あなたに伝えたくて…
もう、何度来たかわからない彼の部屋で、ふと思う。

いつから、当たり前のように、ここへ来るようになったのだろう?

いつから、当たり前のように、抱き合ったりキスしたりするようになったのだろう?

今も、彼はソファで私の髪を撫でながら、他愛ない話をしているけれど…。

ぼんやりと、その愛しい横顔を見ていると、彼は優しい瞳で私を見つめ返し、

「どうした?」

そう尋ねる声もまた、とても優しい。

「私たち、いつから付き合ってるのかなぁ?って」

すると彼は、うーん…と、天井を見上げた。
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