その甘さ、毒牙につき
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「…み、瑞樹くん。これは……」
「虫除けだから気にしないで」
繋がれた手を凝視するも、いたって平然と答える瑞樹くん。
あれから時間はあっという間に過ぎていき、現在時刻は15時30分。
部活動をしていない生徒たちの下校時間で、そそくさ帰る人や教室で話し込む人たちもいる。
そんな中、私たちは廊下にいた。
しかも、瑞樹くんと手を繋いだ状態で。
「ねぇ、本当にダメだと思うんだけど…」
「だから、平気って言ってるでしょ?」
何が「だから」なの?!