素直になれない私たち
答え合わせ
「あの2人、大丈夫だよな?」
さっきまでざわついていた校門前もすでにほとんどの人が解散して、
晴夏と南も帰路についていた。翔平が河野さんをばっさりと切り捨て、
一緒に来ていた白藤の人たちもその場を立ち去った後のことだ。
「心配いらないよ。だって翔平はずっとあかりのことしか見てない
し、あかりだってそう。まあ、あの子は自覚ないと思うけど」
そんな2人なんだから大丈夫に決まってんでしょ、と笑みを浮かべ
ながら断言する晴夏の言葉を聞いて、うん、そうだよな、と南が
独り言のように呟く。
「晴夏の言葉はいつだって強いよな」
「強いって何、私のこと弄ってる?」
「まさか、褒めてんだよ」
そりゃどーも、といいながら晴夏は南の1歩先を歩く。
「南もまあ、捨てたもんじゃないよ」
前を向いたまま独り言のように小さな声で呟いた晴夏の言葉は
残念ながら南には届かなかったようだ。
「ん、何かいった?」
なになに、と聞いてくる南になんでもない、といって晴夏は軽く
あしらう。