❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
第十四章 私は身代わりですか
葉月さんは冨樫さんにすごく愛されているんだなと、私、こんなに大事にされて、

いくら身代わりでも、冨樫さんを本当に好きになっちゃう。

「どうした、葉月」

「いえ、なんでもないです」

冨樫とシャワーを浴びて、食事を済ますと、冨樫は買い物に誘ってくれた。

手を繋いで、ショッピングモールを歩く、もちろん、周りには冨樫組組員が

組長の護衛で囲っている。

その時、事件は起きた。

目の前を通り過ぎたおばあさんが、ナイフを冨樫さんめがけて突き刺してきた。

私は咄嗟に冨樫さんを庇った。

ナイフは私の脇腹に突き刺さり、どくどくとおびただしい血が流れた。

冨樫組組員はそのおばあさんを取り押さえた。

「葉月、葉月」

冨樫さんは私を抱き抱えて、脇腹を押さえた。

ナイフを突き刺してきたのは、おばあさんの格好をした、敵対しているヤクザの組員だった。
「救急車を早く」

冨樫は部下に救急車を呼ぶように叫んだ。

「葉月、しっかりしろ」

葉月は救急車で搬送された。

< 119 / 160 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop