❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
第五章 雅也の想い
冨樫さん、カッコいい。

いやいや、見惚れてる場合じゃない、偶然?

でも一人?

ヤスシさんは一緒じゃないの?

そして、外に目を向けると、道を挟んだ場所の看板の影にヤスシの姿があった。

えっ、ヤスシさんが冨樫さんを見張ってるんだ。

葉月は自分が見張られているとは思いもしなかった。

冨樫はチラッと葉月に目を向けた。

と、その時葉月と目が合ってしまった。

やべえ、見つかった。

それはそうだろう、誰がどう見てもバレバレだ。

冨樫は雑誌を一冊手に取ってレジに向かった。

「いらっしゃいませ、袋はどうなさいますか」

「ああ、くれ」

冨樫は葉月に声をかけた。

「元気か、困っていることはないか」

「ありがとうございます、大丈夫です、それより、ヤスシさんが見張ってますよ」

「えっ」

冨樫は二人して葉月にバレバレなことにおかしくなって、ふふっと笑った。

それから、冨樫は毎日のようにコンビニに足を運んだ。

「飯食ってるか、高いところに登るなよ、危ないからな」

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