❤️お前の身も心も捧げろ〜極道の寵愛は止められない
第七章 素直になれない気持ち
「葉月、大丈夫か、なんで冨樫は葉月が俺のマンションにいることがわかったんだ」

理玖は麗美の顔が浮かんだ。

きっとお嬢がつきとめて、冨樫に言いつけたんだ。

でも冨樫にははっきり言うことが必要だと感じた。

「葉月、大丈夫だ、俺が葉月を守るからな」

葉月は冨樫の差し伸べられた手を取りたかった。

でも、そんなことは許されない。

山辺にいいように抱かれて、他の男とも身体を重ねた。

今は極道の世界の男と一緒にいる。

本山組若頭城之内理玖。

葉月は城之内を愛していると嘘を告げた。

冨樫は葉月に振られた形になった。

それからお互いの関係に進展はみられず、ただ悪戯のごとく時は流れた。

麗美は冨樫に積極的にアタックを開始した。

ある日、冨樫は麗美に誘われて、デートに出かけた。

冨樫の心の中は今でも、いやこれからも葉月でいっぱいだ。

振られたことにショックはない。

冨樫は葉月に危険が及ばないように、麗美の言いなりになり、

城之内を刺激しないようにした。

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