麻衣ロード、そのイカレた軌跡❸/イカレ少女、磁場を産み落とす!
その6
麻衣
「じゃあ、ここで最初の踏み絵としよう。ここまでで、私の意向に納得のいかない者は申し出てくれ。遠慮はいらないし、ここで外れた人間はそれで切れる。何らの拘束もしない」
その場はシーンとなった
さすがにいきなり挙手する者はいないようだ
そりゃあ、勇気いるわな
「とりあえずはいないということで、次行くよ」
もうここに至ると、私の目から視線をそむけてる奴がちらほらだ
「これもこの前に話したけど、私の右腕を決めたい。私の気持ちとしては、高滝馬美が適任だと思っている。腕っぷしでもバイクの乗りでも、根性でも文句なしだし。しかし、直近になって、事情が変わった。馬美はさっき言った、背反行為を侵した疑いが出ている…」
途端に席上はざわめきが起こった
私は馬美に視線を集中させた
そして、馬美に向かって言葉を発した
...
「馬美、どうなんだ?心当たりあるんじゃないのか?」
馬美は私からやや離れた席に掛けていた
しばらく間があったが、少しうつむき加減の馬美は口を開いた
「ああ…。”あの”ことだよな」
「認めるんだな、馬美」
私が念を押すと、今度は顔を上げ、私に向かって言った
「うん。…、だけどあれはさ…」
「馬美、言い訳はいいよ。お前の軽口のおかげで、これまで何度もしんどい目に遭った。残念だよ…」
「すまない、麻衣」
馬美は再び下を向いた
こっちから見える限りでは、無念そうな表情で、口は真一文字だった
麻衣
「じゃあ、ここで最初の踏み絵としよう。ここまでで、私の意向に納得のいかない者は申し出てくれ。遠慮はいらないし、ここで外れた人間はそれで切れる。何らの拘束もしない」
その場はシーンとなった
さすがにいきなり挙手する者はいないようだ
そりゃあ、勇気いるわな
「とりあえずはいないということで、次行くよ」
もうここに至ると、私の目から視線をそむけてる奴がちらほらだ
「これもこの前に話したけど、私の右腕を決めたい。私の気持ちとしては、高滝馬美が適任だと思っている。腕っぷしでもバイクの乗りでも、根性でも文句なしだし。しかし、直近になって、事情が変わった。馬美はさっき言った、背反行為を侵した疑いが出ている…」
途端に席上はざわめきが起こった
私は馬美に視線を集中させた
そして、馬美に向かって言葉を発した
...
「馬美、どうなんだ?心当たりあるんじゃないのか?」
馬美は私からやや離れた席に掛けていた
しばらく間があったが、少しうつむき加減の馬美は口を開いた
「ああ…。”あの”ことだよな」
「認めるんだな、馬美」
私が念を押すと、今度は顔を上げ、私に向かって言った
「うん。…、だけどあれはさ…」
「馬美、言い訳はいいよ。お前の軽口のおかげで、これまで何度もしんどい目に遭った。残念だよ…」
「すまない、麻衣」
馬美は再び下を向いた
こっちから見える限りでは、無念そうな表情で、口は真一文字だった