月下の逢瀬
耳元近くで鳴る音楽が、自分のケータイの着信メロディーだと気付くのに、しばらくかかった。
『佐和……?』
体を起こそうとして、頭がまるで二日酔いのようにガンガン痛んでいることに気付く。
『っつ……う』
明るい日差しが、俺の寝ているベッドまで差し込んでいて、もうとっくに日が登ったのだと分かる。
足元でくしゃくしゃになったシーツは、昨夜俺が倒したワインの赤いシミが血のように広がっていて。
昨日飲み過ぎたな、とこめかみを押さえながら後悔する。
佐和も慣れないくせに飲んでいたけれど、平気なんだろうか、と横を見る。
『あれ?』
当然横で眠っているはずの、佐和の姿はどうしてかなかった。
『シャワー、か? とと、それよりも』
絶えず鳴り続けるケータイを思い出し、慌てて取り上げた。
ディスプレイには、母親の名前。
どうせ、お祝いを持って裕子さんの見舞いに行けとか、そんな内容だろうな。
初孫の喜びに我を失いかけた、昨日の母親の様子を思い出し、溜め息をつく。
頭痛いし、出たくないんだけど。
『佐和……?』
体を起こそうとして、頭がまるで二日酔いのようにガンガン痛んでいることに気付く。
『っつ……う』
明るい日差しが、俺の寝ているベッドまで差し込んでいて、もうとっくに日が登ったのだと分かる。
足元でくしゃくしゃになったシーツは、昨夜俺が倒したワインの赤いシミが血のように広がっていて。
昨日飲み過ぎたな、とこめかみを押さえながら後悔する。
佐和も慣れないくせに飲んでいたけれど、平気なんだろうか、と横を見る。
『あれ?』
当然横で眠っているはずの、佐和の姿はどうしてかなかった。
『シャワー、か? とと、それよりも』
絶えず鳴り続けるケータイを思い出し、慌てて取り上げた。
ディスプレイには、母親の名前。
どうせ、お祝いを持って裕子さんの見舞いに行けとか、そんな内容だろうな。
初孫の喜びに我を失いかけた、昨日の母親の様子を思い出し、溜め息をつく。
頭痛いし、出たくないんだけど。