月下の逢瀬
その言葉に顔を上げると、視線だけをあたしに向けた玲奈さんと目があった。
いつもとは違う、弱々しい光の宿る瞳に、見る間に涙が溢れ、流れた。
「どうせ、理玖を奪いに、来たんでしょう?
あたしは、こんな情けないことして、傷を負わないと理玖を繋ぎとめられない。
あんたみたいに……無償で理玖から愛してもらえない。
そんなあたしから奪うのなんて、簡単でしょうね」
「玲奈さ……」
「わかってる。理玖は……あたしの側にいるって、もう二度とあたしを裏切らないって言ったけど……。
だけど、椎名ちゃんが本当に望んだら、きっとあたしを捨てて行ってしまう」
いつもの自信に溢れた姿はそこにはなかった。
玲奈さんは体を震わせて、静かに泣いていた。
流れる涙を拭おうともしない。
「ねえ。お願い、椎名ちゃん。
理玖を、理玖をあたしに下さい。
あたしには理玖しかいないの。たった一つだけ、望んだものなの。
失ったら、生きていけない。
だから、お願い。理玖を奪っていかないで……」
そう言って祈るように、玲奈さんは目を閉じた。
いつもとは違う、弱々しい光の宿る瞳に、見る間に涙が溢れ、流れた。
「どうせ、理玖を奪いに、来たんでしょう?
あたしは、こんな情けないことして、傷を負わないと理玖を繋ぎとめられない。
あんたみたいに……無償で理玖から愛してもらえない。
そんなあたしから奪うのなんて、簡単でしょうね」
「玲奈さ……」
「わかってる。理玖は……あたしの側にいるって、もう二度とあたしを裏切らないって言ったけど……。
だけど、椎名ちゃんが本当に望んだら、きっとあたしを捨てて行ってしまう」
いつもの自信に溢れた姿はそこにはなかった。
玲奈さんは体を震わせて、静かに泣いていた。
流れる涙を拭おうともしない。
「ねえ。お願い、椎名ちゃん。
理玖を、理玖をあたしに下さい。
あたしには理玖しかいないの。たった一つだけ、望んだものなの。
失ったら、生きていけない。
だから、お願い。理玖を奪っていかないで……」
そう言って祈るように、玲奈さんは目を閉じた。