愛よりもお金が大事。
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この人って本当にイケメンだよな、
と体を重てからさらに思うようになった。


本日も、朝から隣のデスクの冬野の横顔に見惚れてしまう。


「じゃあ、行って来ます」


冬野はコートを着て、鞄を持ちそのまま部署から出て行った。
冬野の残したコロンの香りにさえ、胸が鳴る。
私も支度を整え、そろそろ出ないと。


冬野とこのセフレのような関係になって、3ヶ月以上が過ぎた。
週に一度程、肉体的な関係を持っている。


もうすぐ、私も28歳か。


こんな不毛な関係を続けるには、私は若くない。
でも、好きだから終わりに出来ない。
まるで、不倫にでもハマッているかのよう。


もうこのまま冬野と付き合えばいいんじゃないかと思う自分も居るけど、
それは無理だな。

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