あくまくんが愛してやまない。

あくまくん狡いです




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気づけば、恭平くんと付き合ってから1週間が経っていた。


その間、何度も追いかけ回され、問い詰められの繰り返しだったけれど、7日も経つとやっと落ち着きを取り戻してきた。


わたしなんかが恭平くんの彼女になったことで、心ない言葉をぶつけられることも何度かあったけれど、そんなに気にしていない。


いつも隣にはいちばんの味方であるエミがいるし、恭平くんもなんだかんだそばにいてくれるから。


昼休みは彼と過ごすのが定着化し、はじめの3日間くらいは屋上に人が詰めかけたけれど。



『ひとのイチャイチャ見てくれんじゃねえよ?』



恭平くんにしてはめずらしく笑みのない表情で放たれたその言葉によって、屋上にはだれも来なくなったのだ。





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