あくまくんが愛してやまない。

あくまくん助けてください



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「あんた、最近調子乗ってるでしょ」



……あの、そのまえに、あなたは誰ですか。

そう問い返したくなるのを堪え、肩を縮こまらせて黙る。


上履きの色を確認すると、どうやら相手は3年生。

つまりひとつ上の先輩だ。



ざっと数えると5人くらいの先輩たちに囲まれる絶体絶命のわたし。

いつかはこうなると予想していたけれど、まさか本当に呼び出されてしまうとは。


おそらく彼女たちは恭平くんのことが好きなひとたちなのだと思う。


さっき廊下を歩いていたら『保志さん、ちょっといい?』と彼女たちに声をかけられたから、覚悟はしていた。


だって、相手は名前の知らない先輩たち。


自分の名前が思っているより広まっていることに不安が募る。




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