あくまくんが愛してやまない。
「どーしたの?」
その言い方と表情で、わかってしまう。
……ああ、わたしの人生終わったかもしれない。
「それ、見ました……っ?」
「ん? あー……」
おそるおそる問いかけたのに。
彼は平然と、わたしの生徒手帳をパラパラとめくって最後のページを開いた。
そしてそれをニヒルな笑みを浮かべながら自身の顔に近づけ、わたしに見せる。
「これ、俺だよね?」
わたしの生徒手帳の最後のページに挟まれている写真。
それは、去年の文化祭で撮ってもらった、目の前の彼とのツーショット。