剛腕御曹司は飽くなき溺愛で傷心令嬢のすべてを満たす~甘くとろける熱愛婚~
結婚相手には逃げられ、家も追い出され、散々な一日だった。
 私の預金口座は父が管理しているし、今持っているクレジットカードもそのうち父に止められるだろうから、私が使えるお金なんてほとんどない。
 頼れる友達も今はひとりもいない。義妹の嫌がらせもあって離れた友達もいたけど、私からも縁を切ったのだ。親友に害が及ぶことを避けたかった。
 家もお金も仕事も友もいない。どうしてこうなってしまったのだろう。
 前向きに考えようとしたけれど、やはり不安がどっと押し寄せてくる。今の私は自分を守ることすらできないのだ。そんな体たらくで、どうやって弟を守るの?
 シャワーを全開にして、声をあげて泣く。
 ここなら誰にも気づかれない。
 こんな泣き方をしたのは、母が死んで以来だった。
 どれくらい泣いていたのだろう。
 突然、ドアをコンコンとノックする音が聞こえてハッとする。
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