【完】シンアイ

弐拾弐


聞こえないはずの結衣ちゃんの声が聞こえた気がした

こんな場所に結衣ちゃんが居るはずがない、和人と龍臣さんと3人で本社に居るはず・・・

「シンくん、また後で友達と来るから
その時シャンパン開けるね

シンくん復活したって聞いたら絶対喜ぶと思う」

派手なメイクにブランド物のバッグを背負った女性
俺を指名してくれるお客様の中でかなりの額のお金を落としてくれる、かつてエースと呼ばれていた存在

数人いたエースの中で何人か声をかけたが
引退してしばらく経つのに、連絡したらすぐに来てくれた

「嬉しいよ、ありがとう

戻って来てくれるの楽しみにまってるから」

笑顔で見送って、姿が見えなくなった所でスマホを開く

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