優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
カシアスはパーティ会場のホスト、主催者として、にこやかに余裕を持って、
挨拶からすべてを対応していた。

パーティは、すでに終盤にさしかかっている。

「ねぇ、カシアス、踊りましょう?」

ダイアナがモフモフ、ユサユサの豪華な黄金色のドレスで、
ドスドスと、彼女なりの小走りで来た。

「ああ、もちろん、今日はとてもきれいだね」

カシアスは、心無いことも平気で口にできる。
そして、ダイアナのたくましい手を取った。

さすが獅子系だけあって、身が軽いしダンスはうまい。

ただ、肩幅が広く、オトコ魔族以上にムキムキ背筋がついているのが残念だ。

「今日ね、終わりにサプライズがあるの。
パパに内緒で頼んでいるのよ」

ダイアナが、牙が見えるくらい笑って、自慢げに鼻を鳴らした。

ご機嫌な猫科のしぐさだ。

最後の音楽が、終わった瞬間だった。

キャァーー

室内の全ての明かりが消えたので、生徒たちの悲鳴があがった。
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