優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
多くの試合で優勝もして、表彰されていたからだ。
レイピアの使い手では、彼にかなうものはいない・・・はずだったが。

その時、キアラが手を上げ、一歩前に出た。

「グレイズ先生、私は経験者です」
周囲の生徒が、どよめき、ダイアナは鼻にしわを寄せた。

「カシアスと試合をやらせてください」
その言葉に、周囲はもっとどよめいた。

さすがのグレイズ先生も、一瞬、言葉が出なかったが、

「キアラ、君はやった事があるのか・・
確かに、アラゴンは剣を得意とするが」

キアラはさらに、もう一歩前に出た。

「はい、父から教わりました」

それを聞いて、カシアスはキアラの姿を見て考え込んだ。
身長、リーチ、体力すべてにおいて、自分のほうが優位だ。

キアラの翼では、空中戦に持ち込んでも、不利だろう。
こんなところで・・なぜ・・無謀な挑戦だ。

「グレイズ先生、ぜひお願いします」

「しかし・・」
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