優等生の腹黒@学園ラブ物語　キアラとカシアス　魔法の恋の行方・シリーズ９
カシアスはハクタ先生が、
＜キアラは苦労している＞と言った事を思い出した。

「私はフェアリーとのハーフだから、
無理してアラゴンに合わせる事はないって、お母さまは言ってくれるけど。
アラゴンは厳しいので、皆についていけなかったら、当主として認められないし」

キアラは、ほぅっと息を吐いた。

「強い奴と、専属契約させられるかもしれない」

「そのっ、それは困る！だろう・・」

カシアスは、思わず本音と勢いで言ってしまった後、うつむいた。

専属契約・・・・
父親が相手を決めてしまうのか。

「うん、自分が守られるのは弱い証拠だから、それはしたくない。
ちゃんと、自分でやらないと」

キアラは、頭を落とした。
その頭の中には、＜専属契約＞という意味が、恋愛感情を持つことと、結びついていないようだ。

そんな事を考える余裕もなく、毎日を過ごしていたのか。
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