優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9

転校生、キアラ・アラゴン

教室はウズウズとした、緊張感、いや、好奇心丸出しのガキ状態になっていた。

季節外れの転校生。

それも、いわくつきのアラゴン家が、乗り込んでくるのだ。

女子生徒は、恐ろしいというように眉をひそめて、男子生徒は、興味しんしんというように目配せしていた

男子生徒なら一度や二度、アラゴンの大鎌伝説、武勇伝は聞いて育っている。

カシアスたち担任は、温厚で小柄なドワーフ族のハクタ先生だ。
はげ頭だが、口ひげは立派だ。

1年を通して、焦げ茶のジャケットを着ている。
それはサイズが大き目で、そで丈が長いので、指先が少ししかでない。

いつもニコニコしているが、学識は半端ではないことを、カシアスは知っている。

彼の研究室は天井まで、資料や本で埋まっていて、
しかも、その内容はすべて、その禿げ頭の中に入っていたからだ。
専門は、魔法学とその歴史だった。

「みなさん、おはようございます」
ハクタ先生が、入って来た。

「今日は、新しく、この学校に来た生徒を紹介しますよ。
さぁ・・・・」

ハクタ先生はドアの方を見て、
促した。

全身黒づくめ、長めの黒のローブをまとった女子生徒が入室した。

カシアスの視線は、釘付けとなった。

彼女の顔立ちが、あの時の・・・・
オヤジの書斎で見つけた絵姿の
フェアリーに、そっくりだったからだ。

「名前は」

その女子生徒は、息を大きく吸うと、ぶっきらぼうに言い切った。
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