2ねんせいの夏。

探し物3

『誰か来る!』

すっかり暗くなろうとしている秘密の場所で、三人は近付く足音に警戒した。

足音は確実にそこに向かって来ていた。

暗くて顔が見えない人物が二人、こっちに向かって声をかけた。
それは聞き覚えのある声―――。

『やっぱりここか、わかりやすいんだよ貴は。』

『宏……?と、誰だ?』

『やっぱりわからないよね。』

暗くて見えないところで、がっかりした表情がよく伝わる声のトーン。

『太陽だよ、さっきそこで会ったから連れてきた。』

説明してもピンとこない様子の三人に、宏は仕方なく言った。

『小学校から同じ、森 太陽!病気でたまにしか出て来られなかった、あのっ。』

それでも尚、ピンとこない様子だったが、

『まぁいいじゃん、座れよ宏、太陽も。』

話をすり替えようと春が頑張る様子が、太陽にはなんだか切なかった。

『三人もいるとは思わなかったよ、悩み多き男達だなっ!』

『お前は悩みなさすぎるんだよ。』

いつもニコニコしている宏に、貴が嫌味っぽく返した。

『悩みはあるが、答えが出そうにないなら諦める。深く考えないな。』

それが宏だと、三人は思った。

『太陽の悩みは?』
< 21 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop