Contact〜再会した初恋の君に〜
懐かしい同級生
桜の葉が太陽の光を遮るほどになり、あと数日で慌ただしかった4月が終わろうとしていた。

今年、私は同級生たちよりちょっと遅れて社会人になった。

働きだしたばかりの私は毎日が緊張の連続で、この大型連休で久しぶりにのんびりとリラックスできるのを楽しみにしている。

学生時代、私はいろいろなものを失いかけたことがあった。それまで学校生活や友人関係でも困ったことなどほとんどなかった私にはそれは大きな出来事だった。

何がきっかけで思い描いていた未来が変わってしまうかなんてわからない。

生きていくってことは意外と大変なことで、誰もが順調にいくわけではないものだと知った。

私が再起することができたのはこの場所で、立ち直る手助けをしてくれた人がいたから。だから、今の私がここにいる。

その時に経験したことは今の私にとっては、この職業を目指すきっかけにもなる貴重なものになった。

まだまだ半人前にもなれていないひよこな私だけど、早く誰かを助けることができるようになりたいと思い、毎日頑張っている。

だからこの仕事をし始めてからの毎日はとても充実していた。
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