公爵閣下、あなたが亡妻を愛し続けるので後妻の私を愛せないというならお好きなようになさったらいいですわ。ただし、言行不一致で私を溺愛するなんてことは勘弁して下さいね
「イーサン。憲兵には、諜報員どもの優先権はわれわれにあると、邪魔をしようとする連中に主張するよう伝えている」
「とはいえ、時間がない。今回は閣下の命だけでなく、実際に奥方の命が狙われた。そこを焦点にしていっきに落とせ」 
「ああ、わかっている」

 エドモンド兄弟のアドバイスに、イーサンは可愛らしい顔でうなずき、不敵な笑みを浮かべた。

「とはいえ、今回は様々な連中が出張ってきては干渉したり横槍を入れてくるでしょうね」
「閣下、長期間の拘束は難しいかと」

 エドモンド兄弟は、つぎは公爵に言った。
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