彼の素顔は甘くて危険すぎる
卒業したら?!
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ひまりの暴走には、正直どうしていいのか、お手上げ状態。
『お泊り』を許せば、何とか乗り切れると思ったら。
その先に核ミサイル並みの爆弾が用意されてるとは……。
さすがの俺も、理性の手綱を必死に繋ぎとめるので手一杯。
なのに……。
『一緒に寝よ?』というのを理性ギリギリのラインで受け流したはずが、『強めの鎮痛剤を飲んでるの』だと?!
おいっ、ひまり!!
そういうことを簡単に口にしちゃダメだって、常識で分からねぇのか?
お泊り、同じベッド、抱き締めてる状態で、それを言っちゃダメだって。
どんな聖人君子も、お手上げに決まってる。
くりっとした大きな瞳にじっと見つめられて……。
ヤバいって。
マジで無理だって。
心では理性を必死に保とうとしてるのに、体はそんなことお構いなしに反応を示す。
あーもうっ!!
どうしてくれよう、この子を。
「ひまり」
「ん?」
「モノには順序ってもんがあんだろ」
「……順序?」
「ん、順序」
どうにかしてこの状況を打破したい俺は、必死に捻り出した言葉を呟く。
「今はさ、合格したという高ぶった感情と、念願のピアスホールを開けて大人になったと勘違いし易い状況なのかもしれないけど。その感情は一時のものだから、一生を左右するようなことをそれに重ねたら後で後悔するぞ?」
「……しないよ」
「っ……」
ダメだ。
完全に決めつけてしまってる。
何て説明したら通じるんだ?
俺はクラッシュ寸前の脳で、必死に答えを探した。
そして、辿り着いた答えは……。