はやく俺のこと好きになってよ、先輩。
「だめではないけど・・・」
私も煮え切らないな。しかも嫌だと思っていない自分がいるなんて。我ながら頭を抱えたくなった。
「っしゃ。ぜってー負けねー」
そう言う彼は楽しそうに口角を上げた。
「っ、まあ、頑張れ。3年は強いよ?」
そんなことしか言えない私は、なんとも可愛くない。
「フッ。まあ先輩もせいぜい頑張って。次の休みは絶対空けといてよ」
余裕だと言わんばかりのその態度は、もうデートは決まったもんだと言われているかのようだった。