魔法のいらないシンデレラ 3
第十四章 生活の変化
「お帰りなさい」

玄関で、一生から鞄を受け取りながら瑠璃が声をかける。

「ただいま、瑠璃」

一生は、瑠璃のおでこにキスをしてから笑いかけた。

「遅くなっちゃったな。すみれはもう寝た?」
「ええ。お父様に会えないって、少し寂しそうでした」
「悪かったなあ。明日の朝、謝っておこう」
「仕方ないですよ。今日は色々ありましたしね」

ダイニングテーブルに料理を並べる瑠璃に、一生が声のトーンを変えて聞く。

「あの後大丈夫だった?小山くんと青木くん」

瑠璃は、ちょっと考えてから笑顔で頷く。

「ええ。奈々ちゃんの様子も落ち着いてました。それに、以前から結婚について少し悩んでいたから、この機会にしっかり話題に出してみるって言ってました。良いきっかけになったって」
「そうか、それなら良かったけど。いやー、びっくりしたよ。まさか会議中にあんな事になるなんてさ」
「ふふふ、本当に。でもそれからは、有意義な意見交換が出来ましたよね?1回目にしては、とても内容の濃いミーティングだったと」
「ああ、確かに」
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