うそつきな唇に、キス
「まあとりあえズ、えるちゃんブチギレさせたら擬似若くんが召喚されるって覚えとくわ」
「そこまででしたか……?」
「まず首っちゅー人間の急所を的確に突いとったあたりメちゃ若くんやったし、口調から傲慢さ百点満点の態度、果てには第一人称のおれに至るまで、何から何まで若くんやったで」
「………………すうーーーーーー、」
もう一度、深く、それはもう深く長く深呼吸した。
まさか自分が無意識下で若サマの言動を真似するほど〝未熟〟だとは思っていなかったから。
咄嗟とはいえ、真似されるなんて若サマ絶対嫌なことだろうし、今後は意識的に自粛しないと。
……そして、今の懸念点はそこだけではなくて。
「自業自得ではありますけど、さっきのをキッカケに学校にまでわたし狙いで人を差し向けられたらちょっと困りますね……」
「エ?えルちゃん、何言うとんの?」
「へ?」
ふたり、なぜか互いにきょとんと目を丸くして見つめていた。
「…………えーと、もしやこの流レ、まーた若くんたちからなんも教えられてへん感じ?」
「……おそらく?」
「…………はあーーーーーーー、あーのふたりはほんっま、えるちゃんに必要な知識教えてなサすぎやろ……」