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人もまばらなホームに。
いかにも鈍行と構えた顔の、白地に青いラインの電車が入ってきた。

ボックス席が並ぶ車両を選び、自分が座った後にスーツケースを引き手元に置く。

お茶のキャップを開けながら、発車直前に周囲を見回すと。
この車輌には麻衣と、男とも女とも区別が付かない縮こまった年寄りが一人、だけ。

発車のベルが、鳴った。



硬い座席に体を預ける。
しばらく窓の外を眺めるしかない。

ビルやマンション、派手で嫌らしい看板。
麻衣には縁遠い繁華街。



不意に騒音、眼下には川。
橋の上だ。

河川、海。

こんな所に遺棄すれば、空気も詰め込まれたコレは水面に浮かんで来てしまうだろう。
そんな風景を思うと麻衣は一人、ニヤける口を手で隠した。

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